会社を退職する際、再就職先が決まっていない、もしくは起業しようと思っている場合、健康保険の選択が重要なミッションとなる。
選択肢は、国民健康保険(国保)に切り替えるか、現在会社で加入している健康保険の任意継続にするか。
どちらにするかは基本、保険料の安い方に決めることになるが、事前にちゃんと計算しておかないと、後で予想外の請求が来るので、比較方法をまとめておく。
各保険料の計算方法
任意継続の保険料
任意継続の保険料は、会社の給与明細にある健康保険料の額を2倍した金額。
例)
給与明細の健康保険料が15,000円の場合、退職後から、毎月30,000円の保険料がかかる。
国民健康保険の保険料
自治体によって保険料の算出方法が違う。
前年の源泉徴収票を手元に用意して、自治体ホームページなどから国民健康保険料の算出方法を調べて計算する。
例)大阪市在住/28歳・一人暮らし/前年所得410万円 <平成28年度の保険料として算出> 算定基礎所得金額:377万円 医療分:平等割32,850円+均等割20,118円+所得割301,600=354,568円 支援金分:平等割11,541円+均等割7,068円+所得割106,314=124,923円 介護分:ー(対象外) 合計:479,491円 比較のため12で割ると、毎月39,957円
“国民”健康保険というから全国共通の保険料かと思いきや、地域によってビックリするほど保険料が違う。
上記ケースの場合、同じ大阪でも、摂津市在住なら月あたり約8,000円安くなる。
年間で約10万円だ。
下記サイトで、国民健康保険料の安い地域ランキングが見れる。参考までに。
→ 国民健康保険計算機
比較のポイント
保険料の比較ポイントは、単純に保険料だけではなく、退職後の予定と、自治体の減免制度を交えて検討すること。
退職後、翌年の収入が大幅に減る場合、自治体によっては保険料が半額以下になったりする。
例)大阪市の場合、前年の世帯全員の収入が800万円以下で収入が前年の30%以上減なら減免措置が受けられる
ただし、減免申請は申請日の締め切りが厳しいので、6月の保険料決定通知書が届いたら、すぐに申請に行くこと。
さいごに
国民健康保険は、自治体によって対応がかなり違うため、まずは役所の窓口へ行って詳しい話を聞くのが一番である。